SPECデザインの舞台裏 [公開と非公開編 vol.1]|sitateru tech blog

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2018年11月28日水曜日

SPECデザインの舞台裏 [公開と非公開編 vol.1]

こんにちは、デザイナーの藤村です。
SPECという受注生産のためのサービス開発に今年の2月頃から関わっています。
→ SPECの説明はこちらで

SPECではサービスの一環として、受注販売用Webサイトを作成するためのCMSを提供しています。私は仕様検討と共にCMSの画面デザインをしています。今回は最近のなかで一番リテイクの多かった、サイトの公開/非公開機能のUIができるまでをご紹介します。

実装が決まるまで

当初SPECのCMSには「サイトを非公開にする」という機能がありませんでした。いずれ必要になるけれど、優先すべき開発が他にあるという判断で実装待ちになっていました。クライアントさんには、要望があればシタテルに直接ご連絡をいただくようお願いしていました。

が、そうは言っても間違えて公開してしまう、ということは十分に考えられます。開発チームでも議論を重ね、いよいよ実装することが決定しました。

▼当初のCMS画面

まだ公開していないサイト。公開ボタンがあります。

公開済みのサイト。ステータス表示として「公開中」はあるけれど、非公開にできるUIはない。

デザイン第一弾:とにかくシンプルに。

まずはこんな風に作りました。

画面の要素を最小限に、操作に迷わないように操作ポイントの要素もできるだけ少なく、という方針で作りました。「非公開」と書いてあるところをクリックすると選択肢が出てきます。どの状態に変更したいか選ぶと、ダイアログで本当に公開するのか聞いてきます。OKすると公開されます。ダイアログは「うっかり公開」を防ぐために付けました。

▼こんな感じ

ちなみにSPECチームでは、デザインを作ったらすぐにチームメンバーに見てもらいます。エンジニアもプロダクトオーナーもみんな見ます。気になった人がコメントを入れます。今回は画面遷移の変更というほどではなかったので、一気にデザインを起こしzeplinにアップしました。

表示と状態の微妙な関係

エンジニアから早速ツッコミが入りました。

「表示と状態にズレができる瞬間があるため、作りが複雑になり今のスケジュールでは工数が足りない。再考してほしい」。最初は理解ができず「??」となっていました。が、よくよく考えてわかりました。

①のときは、表示上は「非公開」になりますが、まだ本当にサイトが非公開になったわけではありません。保留の状態です。ダイアログで「非公開にする!」とした時点で、実際にサイトが非公開になるのです。つまり、①〜②〜ダイアログのあいだは、公開状態と表示にズレが出ているわけです。

表示とは = 画面に何と書いているか
状態とは = 実際にサイトが公開しているのか、非公開なのか

これがなぜ複雑なのか?
プログラム上、やらなければいけない制御が増えるから、です。

「非公開にしたい!」って言ったけど、やっぱりもうちょっと公開しておこうとなった場合、表示は「非公開」に戻っていなければいけません。「やっぱり非公開するのやめた」と言ったはずなのに表示が公開のままだったら、使っている人は混乱してしまいますね。使う人は気づかない部分ですが、こういう処理をきちんとしておくことはとても大事なことです。

実装の複雑さ、ユーザーへのケア、デザインするときに考えておくべきポイントはたくさんあります。フィードバックをもらったことで気づくことができました。ということで、チームメンバーのアドバイスをもとにデザインを修正しました。

デザイン第二弾:ボタンひとつで変わる世界

意外とサクッといきました。

▼こんな感じ

「変更」というボタンを追加しただけです。

第一弾のデザインが複雑だったのは、最初の画面で表示の切り替え「だけ」を行ったことが原因でした。であれば、表示と状態を「同時に」行えるUIにすればいいのです。最初の画面ではダイアログを呼び出すだけにし、ダイアログ上で操作するように変更しました。ダイアログでの操作ひとつで、状態と表示を同時に切り替えられるようになりました。ステップ数も、最大4つあったのが3つに減りました。万歳。

さあ、実装だ!、と思っていた矢先、仕様追加の依頼が入ってきました。。

(次回につづきます)

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